うくひすのこほれる涙

読書おぼえがき

うれし

建礼門院右京大夫集」を読むきっかけになったのが、この歌だった。

 

 

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雲のうへに かかる月日の ひかり見る 身の契りさへ うれしとぞ思ふ

 

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和歌など、私には、それほど興味がある訳ではなかった。

しかし、この歌が、かな字典に掲載されていたのを見て、『なんと美しいのだろう。』と、心を奪われてしまったのだった。

 

この歌の「月と日のひかり」が天皇中宮を指しているのは、和歌好きでなかった私にも察しは付いた。

 

だが、私はあえて、そこを特定の人間ではなく、歌の字面どおり天体の月と太陽の光としてこの歌を読んでも、いや、その方が尚更に、この歌は美しいと感じるのだ。

 

 

自然を非常に美しいと感じる時

 

そんな時は

 

俗世間の喜怒哀楽を超えた

 

軽やかな透明感ある喜びと感謝に満たされる