うくひすのこほれる涙

読書おぼえがき

建礼門院右京大夫

鶯有慶音

今週のお題特別編「春を感じるとき」 〈春のブログキャンペーン 第1週〉 ・・・・・・・ のどかなる 春にあふよの うれしさは 竹の中なる こゑのいろにも ・・・・・・・ 建礼門院右京大夫が詠んだ歌。 のどかな春は、平和だからだろう。 雪の季節が過ぎると…

うれし

「建礼門院右京大夫集」を読むきっかけになったのが、この歌だった。 ・・・・・・・ 雲のうへに かかる月日の ひかり見る 身の契りさへ うれしとぞ思ふ ・・・・・・・ 和歌など、私には、それほど興味がある訳ではなかった。 しかし、この歌が、かな字典に…

はかなき花

平資盛が都落ちし入水した後、資盛の恋人であった建礼門院右京大夫が、ありし頃を想い綴った「建礼門院右京大夫集」は、長い詞書と和歌が繰り返されている。 延々と続く彼女の「追憶」は、まるで時が止まったよう。 そのありし頃の追憶の一片として、朝顔が…