ある意味、うらやましい
秋といえば、「読書の秋」である。
万葉集を読んでいると、ふと、謎に思ったりした。
『万葉の人々の生活は、いったいどんなだったろう?』と。
そして、その種の本を手にしてみることに・・・
(いつも、こんな風にして次に読みたい本が決まっていくのだ。)
『きっと、現代よりも、ずっと原始的で、良くも悪くも自然に左右された生活だったんだろうなぁ。』などと思いつつ、手にした本は「万葉集を知る事典」である。
この本に書かれている万葉の時代に起きた数々の「○○の変」という歴史的事件は、それはそれで興味深いのだが・・・
やはり、今のシーズンに気持ちは引っ張られるのであろうか。
注目したのは、「万葉びとの生活と文化」という項目中にある「食の生活」。
(この季節、「食欲の秋」でもありますからね。)
本によれば、万葉びとの主食は、米、麦、粟、黍、豆の五穀だが、しかし、庶民の主食は、麦、粟、黍、稗、ソバといった雑穀だったそうな。
いつぞやのローカルニュースで、地元の小学生達が江戸時代の農民の食文化を体験したイベントを放送していたが、そこでは、当時の農民は白い米が食べられず、雑穀の類いしか食せなかったそうで、そのメニューを試食してみた小学生が、その当時の人々をかわいそうだと憐れんでいたのを思い出した。
しかし、反面、今の時代からすれば贅沢なメニューにも映る。
いつからか、健康のために、いろいろ食生活を見直してきている私なのだが、主食として、白飯や市販されている白い食パンという物ばかり食べるのは、あまり体に良くないというのを、なにかの本で知って以来、時々雑穀を買ったりしてる。
まさに、万葉の庶民が食していた黍とか粟とか稗とか麦が入ったものだが・・・
値段が、お高いっ!
それと似た物として思い浮かべるのは、インコとかジュウシマツに与える鳥の餌だったりするが・・・
そっちのほうが、はるかに安いんじゃないかっ?・・・っていう。。。
むか〜しむかし、桃太郎が犬猿キジにあげたキビダンゴだが、今じゃ、結構な贅沢品かもしれん。
物の価値って、変わるよなぁ。。。