うくひすのこほれる涙

読書おぼえがき

さまざまな発見

和歌と言えば・・・

 

なんとなく、お上品な世界を思い浮かべ・・・

 

花鳥風月などを心情とともに描写しているものと、考えたりしがち。

 

たぶん、学校で習った「古今和歌集」の中の作品を連想するのだろうな。

 

一方、同じ歌集でも、「万葉集」には、もう少し野性味のあるイメージがある。

万葉集」と聞いて私が一番に思い浮かべるのは、額田王の歌だ。

 

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あかねさす 紫野ゆき 標野ゆき 野守はみずや 君が袖ふる

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そして、これも。

 

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熟田津に 船乗せむと 月待てば 潮もかなひぬ 今はこぎ出でな

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繊細さよりも、本能的な力強さを感じるのだ。

 

 

 

 

が・・・

もっと野性味の強いのがあった。

 

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枳の 棘原刈り除け 倉立てむ 屎遠くまれ 櫛造る刀自

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なんと、ノグソするばあさんを詠んだ歌であるっ。

 

 

 

そして、こんなのも見つけた。

 

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香塗れる 塔にな寄りそ 川隅の 屎鮒喫める 痛き女奴

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知らんかった。

万葉の人々は屎(クソ)がお好き!(ほんまかいな)

 

「痛いヤツ」という表現は、すでにこの時代にあったのか???

 

和歌っていうより、川柳のような。。。

 

いつだったか、そんな川柳の本、書店で見かけたなあ。

 

大阪のおばちゃんの川柳本、だったような記憶。

 

 

 

 

さて、現代にまでも通ずる、という点では、こんな歌もある。

 

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鯨魚取り 海や死にする 山や死にする 死ぬれこそ 海は潮干て 山は枯れすれ

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むむむ?

 

まっさんの「防人の詩」って、こっから来てるのか?